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「体内時計」の乱れが
「生体リズム」の乱れを引き起こす

元々人間には24時間より長い周期でリズムを刻む「体内時計(生物時計※)」が備わっています。意識していなくても自動的に、日中は心と身体が活動状態になり、夜間は休息状態に切り替わります。

本来であれば、毎朝日光を浴びることで体内時計は24時間周期にリセットされますが、現代社会ではオフィスワークのため日光を十分に浴びることが難しかったり、シフト勤務のために昼夜逆転の生活を送る人など、人間本来の生活リズムを維持するのが難しくなっています。

※生物時計とは
生物が生まれつき備えていると考えられている時間測定機構。体内時計、生理時計とも言う。(参考文献:文部科学省ホームページ

生体リズムの乱れが
その日の気分や睡眠、自律神経に作用

睡眠・覚醒のリズムが狂い始めると、人の身体にはさまざまな悪影響が起こり始めます。心身バランスがとりにくくなり、気分の不調や不安、不眠などにつながります。睡眠の質が低下することで集中力が低下し、疲れやすくなったり、運動をしていても思ったほどに動けないということが起こります。

特に日照時間が短くなる秋から冬にかけて発症する「ウィンターブルー(冬季うつ病)」と呼ばれる冬型の季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder; SAD)は、倦怠感、気力の低下、過眠、過食などを引き起こし、症状が悪化すると日常生活に支障をきたすこともあるため注意が必要です。

メラトニンの分泌が生活リズムを整える

起床直後に太陽光が目から入ると、その光信号は視交差上核、上顎神経節を経由して、松果体にたどり着きます。すると必須アミノ酸である「トリプトファン」から、「セロトニン」という人間を活動的にさせる脳内物質が分泌されます。そこから約14~15時間後に、今後は睡眠に重要なホルモン「メラトニン」が分泌され、心地よい睡眠へといざなわれ、乱れた体内時計を正常化させます。

日光を十分に浴び、規則正しい生活をしていればメラトニンの分泌が調整され、体内時計が正常化するのですが、この「メラトニン」が不足すると、うつの症状や不眠症、ホルモンバランスが崩れるなどの障害を招くのです。

太陽光と同等の光を浴びることで
体内時計をリセットし、生体リズムを整える
「ブライトライト・セラピー」

体内時計を整えるためには、太陽光に似せた強い証明を長時間見つめて人工的に日光浴を行う「ブライトライト・セラピー(高照度光照射療法)」という治療が有効とされています。これは1980年代から睡眠障害や季節性情動障害などのために確立された治療法として知られています。強い光刺激を与えることでセロトニンとメラトニンの分泌を促すのです。

一般的には5,000-10,000ルクス程度の照度を30分~1時間程度照射するケースが多く、有効の場合は数日~2週間程度で効果が現れると言われています。

生体リズムを調整することで、ぐっすりと眠り、スッキリと目覚め、規則正しく、エネルギーにあふれた毎日を手に入れることができるのです。

(参考文献:文部科学省ホームページ